※2022年1月追記
マレーシアのMM2Hビザなど、条件が変わっている場合があります。
この記事は2019年11月時点の情報となっていますので、最新情報については記事内にある各国の専用サイトをご確認下さい。
こんにちは。現在家族4人と海外移住しながら、セミリタイア生活中のアキラといいます!
海外移住する際に検討すべきことの1つは、その国の移住ビザについてでしょう。
日本国民であれば日本にビザなしで住めますが、諸外国で暮らすには殆どの場合ビザが必要になります。
国によっては観光ビザで入国して、延長しながら長期間住むことも可能ですが、何度も出入国を繰り返しているとトラブルになるケースもありますので気をつけましょう。
私自身海外で17年以上暮らしており、もちろん移住ビザも取得していました。
そこで今回はセミリタイア後の海外移住先として人気のある、安い生活費が魅力的な東南アジアの3ヵ国「マレーシア、タイ、フィリピン」の移住ビザについて比較します。
具体的には
- どの国の移住ビザがおススメか?
- 移住ビザのメリットとデメリット
- 選ぶべき移住ビザは結局どれか?
について徹底解説していきます!
海外移住するならどの国の移住ビザがおススメなの?
まずは下記の比較表をご覧下さい。
マレーシア | タイ | フィリピン | |
ビザ 名称 |
MMH2 | ファミリー エクスカー ション |
SRRV スマイル |
年齢 制限 |
無し | 無し | 35歳 以上 |
財産 証明 |
約 1350万円 |
必要なし | 必要なし |
収入 証明 |
約27万円 /月 |
必要なし | 必要なし |
預託金 | 約 810万円 |
必要なし | 約 380万円 |
申請 料等 |
約 50万円 |
約 500万円 |
約 50万円 |
就労 | パート のみ可能 |
不可 | 可能 |
ビザ 更新料 |
約5万円 /10年後 |
無し 5年で 終了 |
約 5万円 /年 |
※文字=一番条件の良い結果
※参考文献
Official Portal Malaysia My Second Home Program
(↑2022年6月追記:リンクが切れました)
Thailand Elite Privilege Visa for Long Stay
Philippine Retirement Authority SRRV
今回の前提条件
- 家族4人で移住
- 出来るだけ費用を抑えたい
- 出来るだけ長期間暮らしたい
- 将来まだ多少なり働く予定がある
上記の条件である「家族で移住」「出来るだけ長く」「出来るだけ安く」「将来働きたい」で考えると、フィリピンの移住ビザが一番条件が良くおススメです。
家族で移住を考えた場合の初期費用(預託金&申請費用等)は
(安い)フィリピン
↓
タイ
↓
マレーシア(高い)
の順です。
また規制なく働けるのはフィリピンのみです。
各国には今回ご紹介した移住ビザ以外もありますが
- 家族での移住
- 出来るだけ費用を抑えたい
の2点を考慮し、ベストと思われるビザを私が選定し比較しています。
海外移住向け各国ビザのメリットとデメリット
ここからはマレーシアやタイ、フィリピンの移住ビザについて具体的に検証します。
マレーシアに海外移住!移住ビザのメリットとデメリット
まずはマレーシアから見ていきます。
マレーシアには「MM2H」という外国人向けリタイアメントビザがあり、多くの日本人の方がすでに利用されているようです。
ビザ自体の詳細については、すでに諸先輩方がネットで説明されていますので、ここでは割愛させてもらいます。
マレーシア移住ビザMM2Hのメリット
まず年齢制限がありません。
フィリピンは35歳以下の方はSRRVスマイルビザを申請出来ませんので、35歳以下の方はこのマレーシアか、後で出てくるタイのビザを選択するしか無いでしょう。
またこのMM2Hビザの場合、更新費用が10年に1度ですので、フィリピンの毎年に比べるとお得です。
タイのビザも更新費用はありませんが、5年限定のビザですので単純比較はできないかと…
マレーシア移住ビザMM2Hのデメリット
我々にとってMM2Hビザの問題点は、高額(約1,350万円)な財産証明と、収入証明(約27万円/月)です。
財産証明については、セミリタイア時点で5000万円前後は準備しているはずですので、一見問題ないと思いがちですが、1,350万円のいくらかは「現金」でなければいけないという情報もありますので注意が必要です。
またセミリタイア生活をする為に会社を早期退職したのであれば、年金や不動産所得等でもない限り、毎月27万円以上の収入証明を準備することは難しいかもしれません。
株の配当金などは、収入として認めてもらえないようです。
認められる収入の一例
- 会社からの給与証明
- 自営の場合は確定申告書や納税証明書
- 不動産収入の場合は契約書や通帳のコピー
「セミリタイアしたのでこれからネットで収入を得よう」と考えている方には、残念ながら取得できないビザのようです。
また預託金が今回比較した中で一番高額(約810万円)なのも気になります。
2年目以降に「住宅購入や子供の教育費」としてなら、一部引き下ろせるようですが、それでも少しでも出費を抑えたい方には、決して優しくない金額です。
そして就労についても、下記のような制限があります。
- 講師として働く
- 週20時間以内で働く
の2択で、それぞれMM2Hの特別協議会の承認が下りなければ働くことができません。
マレーシアに海外移住!移住ビザのメリットとデメリット
次にタイを見てみましょう。
タイにもいろいろな種類のビザがありますが、今回は「タイランドエリート」の一番費用がかからない「ファミリーエクスカーション」を選択しました。
タイ移住ビザタイランドエリート(Family Excursion)のメリット
まずマレーシアのビザ同様、年齢制限がありません。
そして各種VIP待遇もあるようです。
- 空港特別レーンとカート
- 空港ラウンジ
- 送迎サービス (50km圏内)
- 送迎サービス (275km圏内)
- 買い物割引
- コールセンター対応
- 行政機関でのVIP待遇
- 90日レポート申告代行
財産証明や収入証明が必要ないのも、嬉しいですね。
タイ移住ビザタイランドエリート(Family Excursion)のデメリット
このビザのデメリットは大きく2つあります。
まず1つ目は就労ができない点です。
セミリタイアして今後何か別の仕事をすることを予定している方には、おすすめできないビザになっています。
そして2つ目は5年間でビザが切れてしまう点です。
このビザには更新費用はありませんが、そもそも更新ができないのは長期間住みたい方にとっては大きな問題でしょう。
タイランドエリートにある他のビザを選ぶという選択肢もありますが、それでも最大20年ですので、若いうちからの永住を考えている我々には、フィリピンやマレーシアと比べると費用が多くかかってしまいます。
フィリピンに海外移住!移住ビザのメリットとデメリット
最後にフィリピンです。
私が取得しているからといったひいき目なしの、公平な立場で比較します(笑)。
フィリピンSRRV(スマイル)のメリット
まず財産証明や収入証明が必要ないのが、早期退職したばかりの人などには助かります。
マレーシアの問題点にも少し書きましたが、資産の大半は運用に回している等、株や債券となっており現金として持っていない場合には大きなメリットです。
そして預託金と申請料が安いのも、お金を節約したい方にとっては大きな魅力です。
また事前に申請すれば就労可能だというメリットもあります。
フィリピンSRRV(スマイル)のデメリット
このSRRVビザの悪い点は、他国と比べ更新費用が割高で、毎年かかってしまう点です。
そして取得できる年齢が、35歳以上と規定があることもデメリットとなります。
特に毎年の更新料を考えると、マレーシアのMM2Hの方がお得でしょう。
まとめ:海外移住向けの移住ビザはどれがおすすめか?
下記のような方が海外移住するには、フィリピンの移住ビザSRRVisaスマイルをおススメします。
- 家族で海外移住する予定
- できるだけ安い費用で生活したい
- リタイアではなくセミリタイア
(=まだ働く予定)
理由は上記で比較した通り、
家族で移住を考えた場合の初期費用は
- フィリピン < タイ < マレーシア
であり、
制限なく働けるのが
- フィリピンのみ
だからです。
しかし将来的にお金の余裕が生まれて(例えば毎月30万円くらいの生活費が準備できる)きたら、他の国への移住も検討して良いと思います。
フィリピン以外の国に住んでみたいという気持ちも、もちろん今後生まれるかもしれませんし、私自身死ぬまでフィリピンで生活するかも決めていません。
ただしつこいようですが、
外国語が苦手な家族が
お金を節約して
海外で生活する
のであれば、一番最初に海外移住する国はフィリピンをおすすめします。